2022年秋期アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」が2024年春に劇場総集編の上映が決定した。
もう12話全部見たのに、わざわざ映画館で総集編見るか?と思う方も少ないはずだ。
改めて「劇場総集編を見る意味」について整理する。
「劇場総集編」の意義
「劇場総集編」と聞いて、「え、放送全話見たし、、、わざわざ映画館で総集編を見るの?」と疑問を抱くファンの方は少なくないはずだ。
劇場総集編の意義について私の考えを言語化する。
誰のための総集編?
私は、劇場総集編の上映は「新規ファン獲得」が主目的だと考える。
「熱狂的なファン」「普通のファン」「まだファンじゃない人」の3種類に分けて考えてみる。
熱狂的なファン
この層は、下手なことをしなければどんなコンテンツでも食らいついてくれるはずだ。
なぜなら、すでに熱狂的にファンだからだ。
大好きな作品のため、いろいろなイベントに足繁く通ってくれ、グッズやイベントでお金を落としてくれるだろう。
しかし、この層は母数で言うとほんの一握りだ。
製作側からすると非常に大切にしないといけない層だが、熱狂的なファンになる母体となる層の拡大も狙っていきたいところ。
普通のファン
次に、この層は、TV放送や動画配信サービス等で全話見てるし、わざわざ映画館まで行って総集編は見ないかなーってなる層だ。
わざわざ総集編を映画館では見ないので、今回の「劇場総集編 ぼっち・ざ・ろっく!」はターゲットではないはずだ。
しかし、2期やOVAをやるなら、この層に満足感を持ってもらえる作品を作り、「熱狂的なファン」の母体として育てていきたい。
まだファンじゃない人
何事も裾野が広いと、その上に乗っかるコアな層も広く厚く構成されていく。
「劇場総集編」はこの層をなるべく拾いたいがための戦略だと私は考える。
まず、「総集編」と新規層の相性が良い理由が3つある。
- 総集編なので、作品の魅力や要所を端的に抑えられるコンテンツであることが推測できる
- 総集編とは言え、劇場版なので、オリジナル要素があることも期待できる
- 映画は見る行為自体「1回」である
平たく言うと、「その作品に簡単に追いつけて、追いつけるだけでなく少し先を行ける」を1回でさくっと行えるというのが強い。
新規層にはここが刺さり、今回の劇場総集編でファン母体の裾野を広げることに繋がると考える。
低コスト
また、総集編と言うのは、すでに完成された作品を切り貼りして作るため、同じ尺の映画を作ることに比べると制作コストは雲泥の差で低コストに抑えられる。
低コストで、ファンを集められる施策として、有効であると考えられる。
また、劇場総集編を作ったと言うことは、直接映画を見ていない人に対しても「続きがあるかもしれない」と思わせることができる。
ファンをつなぎとめる広報施策としても有効であるはずだ。
ぼっち・ざ・ろっく!の劇場総集編を見る意味とは?
以上までで、「劇場総集編の意義」について偉そうに述べてみた。
しかし、こんなことは重要ではない。
重要なことは製作側の財布が潤うことだ。
制作側が潤沢に制作費用を稼げていれば、2期3期と続きを作ってくれるのだ。
これがぼっち・ざ・ろっく!の劇場総集編を見る真の意味だ。
真のファンなら、ぼっち・ざ・ろっく!の感動をもっと味わいたいと思う人なら、何も考えず劇場総集編を見に行くのだ。