2023年春期アニメ「推しの子」の3話に出てきたアイの私用ケータイのパスワード”44510″には隠された意味があった。
解説していく。
ソースは?
“45510”の意味について、場合によってはネタバレになってしまう可能性もあるため、解説する前に情報のソースについて説明する。
推しの子の原作者である赤坂アカさんが描き下ろした短編小説「45510」が情報ソースだ。
この小説を読むと”45510″の意味について言及されている。
なお、筆者は原作未読、アニメは最新話まで追っている状態で、短編小説「45510」を読んだが、本編に対するネタバレにはなっていないと感じた。
ただし、本編の伏線か?なにか匂わせる内容であったと感じるため、読んでおくことをおすすめする。
“45510”
アニメ「推しの子」の3話でアクアが、生前のアイが所持していたケータイ電話から犯人の手がかりを見つけ出そうと、アイの私用ケータイのパスワードを突破するシーンがある。
「間違えると30秒間操作できなくなり、何桁のパスワードかもわからない。
100通り試すのに半日かかった。1000通り試すのに1ヶ月
毎日。。。毎日。。。毎日。。。
45510通り目。
このパスワードにたどり着くのに4年の月日がかかった」
ここでアイが私用のケータイに設定していたパスワードが”45510″だということが出てきた。
3話のストーリー中では、この”45510″はさらっと流れてしまっていたが、実はアイにとって特別な意味が込められていた。
“45510”の意味
実は、B小町の結成初期メンバーの名前の頭文字を、フリックで数字入力した時の数字が”45510″であった。
B小町の結成メンバーが、「高峯」「ニノ」「アイ」「渡辺」だ。
「た」「に」「あ」「わ」なので、4、5を2回タップ、1、0となる。
完璧で嘘つきな天才的アイドルのアイが唯一偶像ではない姿を見せた場所
短編小説「45510」は、B小町のとあるメンバー目線で書かれている。
しかも、アイに対して嫉妬や恨みを持っているメンバーだ。
小説の中では、B小町の結成当初に自分たちで共同アカウントのブログを開設し、少しだけ運営していたことがあったという。
ふと、そのブログにアクセスするのだが、そのログインパスワードが”45510″であった。
また、非公開の記事が1件だけあり、どうやらアイが書いたもので、直接は伝えられないメンバーへの申し訳なさやメンバーへの気持ち、後悔などがつづられていた。
誰にも縋らず、奔放で、孤高で、強くて、後悔なんて一度もせず、無敵で最強で唯一無二な「アイ」とはかけ離れたものだった。
あのアイの偶像ではない姿を、ウソではない姿をこのブログに残していたのである。
しかも、ブログのパスワードとケータイのパスワードが同じになっているというのも、B小町を大切に思っている気持ちの強さがうかがえる。
完全無欠ではなかったのだ。
“45510”は、アイの唯一残した人間らしさなのかもしれない。